そんな働き方を目指す人たちが集まるのが、YVA(ユーボイスアカデミー)です。

声を仕事にしてみたい。
でも、何から始めればいいのかわからない。
あるいは、すでに声の仕事をしているけれど、
もっと仕事の幅を広げたい。安定して仕事を続けたい。
どうやって仕事につなげればいいのかわからない。
そんな悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、そんな悩みを乗り越え、現在はAdroaigに所属して声の仕事を続けている、YVA卒業生の3人。
8月8日(土)に開催された対面セミナー「YVAからAdroaig所属へ!YVA卒業生座談会」に担当講師として登壇された、目崎雄大さん、いはらまさたかさん、所詮千空さんです。
今回のインタビューでは、当日のセミナーでは語りきれなかった、YVAとの出会いや入学のきっかけ、YVAでの学び、卒業後のキャリア、仕事への向き合い方について、改めてお話を伺いました。
インタビュアー紹介
目崎 雄大さん

2015年から舞台を中心に活動を始め、大学進学と同時に東京にある声優専門学校の週末コースに入学。事務所付属の養成所の1期生として合格後、事務所に所属。2020年〜2025年まで、藤崎雄大という名でアニメやゲームを中心に声優として活動。フリーを経て、現在は宅録メインで活動している。 真っ直ぐで爽やかな高中音域が特徴。主に主人公ポジションから少年、老人、チンピラまで、幅広い声質と演じ分けができる。
いはら まさたかさん

アミューズメントメディア総合学院大阪校卒業後、俳優として多数の舞台、映画、ドラマに出演。声の仕事では、1,000件以上のナレーション、CVを担当し、大手企業のナレーションも数多く担当している。 低めの中低音ボイスで、インパクトのあるナレーションを得意としている。CVでは、おじさんや中年、低音系キャラクターが得意領域。
所詮 千空さん

芸歴20年。舞台、声優、歌唱、スーツアクター、剣舞や殺陣、大衆演劇、コスプレパフォーマンスなど、さまざまな活動を経験。2025年に宅録声優としての活動をスタートした。 華やかさや落ち着きのあるナレーションはもちろん、中性的な声を活かした主人公のような少年声も得意。現在は、小学生から主婦の方々までを対象に、パフォーマンス指導・コーチングも行っている。
それぞれのキャリアに訪れた転機。3人がYVAを選んだ理由
聞き手はじめに、お名前と今のお仕事を簡単に教えてください。
目崎さんAdroaig所属の目崎雄大です。宅録で声優として活動させていただいており、「ヒューマンバグ大学」などのレギュラーも持っています。
いはらさんいはらまさたかです。現在は宅録ナレーターとして、ナレーションの仕事や、声優系のキャラクターの声を担当することが多いです。自分でYouTubeチャンネルをいくつか開設していて、そちらの収益もあります。そのほかにも、コミュニティの運営などを担当しています。
所詮さんAdroaig所属の所詮千空と申します。現在は、Adroaigさんからいただいたお仕事で、「運命の巻戻士」やボイスコミックの「女帝 SUPER QUEEN」など、さまざまなお仕事をさせていただいています。
高校卒業後は、ずっと舞台役者をやってきました。声優や舞台をやっていく中で、4年ほど前から、お芝居やダンスなどを指導するパフォーマンス講師もしています。
聞き手皆さんは、もともと声のお仕事をされていて、そこからYVAに入学し、さらに仕事の幅を広げられたのでしょうか?
目崎さん僕に関しては、もともと5年ほど、アニメやゲームの声優事務所に所属していました。5年を区切りに退所した時、たまたまヤシロさんのショート動画が流れてきて、YVAの存在を知りました。
声の表現や仕事をこのまま続けるのか、ちょうど瀬戸際の時期だったんです。そこでお話を聞いて、YVAへの入学を決めました。
聞き手今、仕事で一番楽しいことや、やりがいを感じるのはどんなところですか?
目崎さん僕はお芝居が好きなので、自分の芝居と、キャラクターの感情や行動が合致する瞬間が楽しいです。それが、見ている視聴者さんや関係者の方に伝わった時は、すごく嬉しいですね。
いはらさん私は、宅録ナレーターを4年ぐらいやっていました。「宅録一本で生活できそうだな」という時期にYVAの広告と出会ったんです。宅録だけでも生活できるくらいにはなったけれど、それを安定して継続できるのか、今後のことも考えていました。
当時はナレーションの仕事が多かったので、お芝居やキャラクターボイスの仕事も取れるようになれば、さらにいいだろうなと思い、YVAに入学しました。

YVA入学前後で変化した仕事への向き合い方
聞き手YVA入学前後で、仕事や働き方の面で何か変化はありましたか?
いはらさん一番大きかったのは、クライアントさんとのコミュニケーションの仕方や、仕事への応募に対する取り組み方などが、すごく変わったことですね。
聞き手なるほど。単純に声の仕事としてのテクニカルな部分だけではなく、フリーランスとして仕事をする上で重要な要素も、たくさん教わっているという感じなんですね。
所詮さん私も、声優としての自分をもっと高めたいと思い、入学を決めました。舞台や着ぐるみの中の人、いわゆるスーツアクターを長くやってきたので、身体表現や演技、お芝居をすることが好き、というのがベースにありました。
ただ、声優としては、どうしても単発の鶯嬢や、幼稚園・保育園での読み聞かせくらいしか仕事にならなかったんです。
あとはネット声優として、趣味でボイスドラマを無償で作ることも、お芝居をやりたいと思った時からずっとやっていました。
もともと、いろんなことをやりたいタイプだったので、YVAの広告が流れてきた時に、「スタジオに行かずに家でできる」というメリットにも惹かれました。
隙間時間で自分の声でお金を稼げて、声だけでキャラクターになれる。その世界を自分も味わってみたいと思い、入学を決めました。実際にカリキュラムを経て、Adroaigへの所属まで来ることができて、「やってよかった」と感じています。

音声コンテンツにも広がるAIの波。人にしかできない表現とは
聞き手昨今はAIの進化が目覚ましく、AIで音声コンテンツも生成できるようになっています。
一方で、やはり「人にしかできないこと」もあると思います。精度の低いAIコンテンツが量産されることに、疲弊しつつある世の中の流れも感じます。
こうした状況について、今後の皆さんのお仕事の可能性をどのように捉えていますか?
所詮さん確かに、AIが強いなと思う時もあります。でも、やっぱり人にしか出せない「旨味」や良さもあると思います。
特に漫画や動画の繊細な表現は、AIに取って代わられてしまう可能性もあります。でも、そこをすごく大事にして見てくださるリスナーさんには、「リアルな芝居を人がやっている」ということを伝えていけたらいいなと思っています。
いはらさんAIと人間の違いって、「実在した人間がやっている」ということが、すごく大事だと思うんです。
例えば、果物を売る時も、ただ売られている果物と、「私が育てました」という写真が添えられている果物では、違いがあると思うんですよ。
そう考えた時に、人間がやるということは、そういう「印」があるということなんじゃないかなと思います。
個人個人がしっかりと発信力を持って、自分が何者なのかを見せられるようになれば、人間が活躍できる場所はまだまだあるだろうなと思っています。
目崎さん確かに厳しいとは思います。AIナレーションでも、クオリティの高いものが出てきていますから。
ただ、我々の仕事は「表現するもの」です。職人であり、一つのことを突き詰める職種でもあります。
成果物としての価値はもちろんですが、これまで積み重ねて実践してきたことは、関わってくださった人々に対する「信頼」でもあります。そういったところを大事にすることが、まず第一だと思っています。

目崎さんあと、最近すごく感じるのが、漫画動画の可能性です。
漫画動画は、アニメ業界とは違うところに確立されていて、すでに人気もあります。視聴者が多くても、すぐにはアニメ化できない作品って、たくさんありますよね。
そういった作品に対して、漫画動画はすごく需要が高いですし、今後、漫画動画をきっかけにアニメ化につながるケースもある。業界としても、これから盛り上がっていくんじゃないかと思います。
AIはどうしてもまとわりついてきますが、その中でも求められる声優はいます。ちゃんと自分にフォーカスを当ててやっていくことが、AIとうまく付き合っていく方法なのかなとは思いますね。
いはらさんAIが台頭したことによって、コンテンツの総数そのものが膨れ上がったと思うんです。そうなると、すべてAIで作る方もいれば、僕が携わっている漫画動画でいうと、「絵はAIで作るけど、声は人間でお願いします」というケースもあります。
逆に、「声はAIだけど、絵は人間でやります」ということもある。そう考えると、コンテンツ量が増えている分、総数でいうと仕事量はそんなに減っていないんじゃないか、という気もしています。

YVAでの学びをキャリアに活かすために
聞き手皆さんはすでに声を仕事に活躍されていますが、YVAでの学びを実際のキャリアにつなげるために大事なことは何でしょうか。ご自身の経験を踏まえて、お聞かせください。
所詮さん学んでいる時から、「いつでも本番だ」と思うことが大事だと感じました。
学生感覚だったり、「素人だから」「初心者だから」という気持ちが全面に出てしまうと、卒業後、実戦を踏んだ時にも、それが残る可能性が高いと思うんです。
私は経験者としてYVAに入学しましたが、「自分はできる」と思っていたことが、実際にはできないこともありました。
だから、今、実際に仕事を取る中でも、それは常に意識しています。その先にいるクライアントさんの手間を省けるかもしれないと思うと、すごく大事なことだと感じています。
初心者の方でも、経験がある方でも、学んでいる時は「自分はいつでも現場に出られる」という気持ちを大事にしてほしいと思います。

いはらさん僕は、今回のセミナーでもお話ししたんですけど、「自分が持っているものを生かすにはどうしたらいいのか」を考えることだと思います。
どのレベルに達しても、ないものねだりはずっとあるはずなんです。
「こういうナレーションの表現ができたらいいな」
「声質がこうだったら」
「こういった役幅ができたら」
いろんな思いがあると思います。
でも、向き合わないといけないのは、「今の状態で、いかにして収益を最大化させるか」という課題です。
もちろんレベルアップは図るのですが、今持っているもので収益を最大化するにはどうしたらいいか、という目線で自分を売っていく。そして、自分を発信していく。それが大切なのではないかと思います。
目崎さんいはらさんのおっしゃる通りだと思います。
「自分には十分な実力、技術、経験があります」という状態になれたら、それはもう一番いいことですよね。
でも、我々も含めて、そんなことは絶対にありません。
仕事をしていく中で、新しい学びや気づきが必ずありますし、それはずっと続いていくものだと思います。
今、自分ができることをちゃんと理解して、それを求めているクライアントや先方がどこにいるのか。そして、自分はどこにフォーカスを置けば、そこを求められる立場になれるのか。
そこを時間をかけて研究することが大事だと思いますし、そういう地道な作業をしていけば、必ず結果につながり、自分の力にもなると思います。
同時に、「学ばないといけないこと」「努力しないといけないこと」にも気づけます。初めはみんな下手なので、そこは全然安心してもらって大丈夫です。

YVAを検討している方へ。卒業生からのメッセージ
聞き手最後に、今日来られなかった方もたくさんいらっしゃるので、そうした方々も含めて、YVAの生徒の皆さんにエールを送っていただけますか?
所詮さんオンラインで学べることは、本当に便利の一言に尽きると思います。
しかし、人とのつながりという部分は、画面上だけでは少し弱いところもあると思います。
交通費の負担などもあると思うのですが、本当に真剣に「声優として少しでも成長したい」という気持ちがあったり、「落ち込んでいる時に、みんなに会って気合いを入れたい」という思いがあったりするのであれば、ぜひ自分の足と時間とお金を使って、行動してほしいと思います。
実際に足を運び、経験することで得られる「お芝居の力」もあると思います。ぜひ自分の足で行動して、学びや気づきにつなげていただきたいです。
いはらさんお芝居もナレーションも、どちらにも共通することなんですけど、「実感を持って伝えているか」というのが、すごく大事なんですよ。
さっき果物の話をしましたが、果物を持った時の重みを感じて、「ああ、これがリンゴなんだ」とちゃんと理解して、認識した上で言えるのか。そういうことが大事だと思います。
YVAのイベントでなくてもいいんです。直接誰かとお芝居をしたり、何かを経験したりして、実感を積み重ねていくことが、すごく大事になるんじゃないかなと思います。
目崎さん人それぞれ環境もありますし、都内に住んでいる方もいれば、海外にいる方もいるでしょう。だから、「直接足を運んでください」と我々がお願いしても、難しい方もいると思います。
でも、忘れてほしくないのは、「目指したい」と思った初心の気持ちです。
来られなくても、その気持ちがあれば、自分なりに、それに値するだけの行動ができるはずです。
長い年月が経ったり、辛いことがあったりすると、気持ちが薄れてくることもあります。それは当然のことです。
でも、それでも初心を忘れず、諦めず、ときには自暴自棄になってもいい。それでも、自分に初めて芽生えた気持ちだけは忘れずに、行動していただければいいかなと思います。

最後に
3人の話を聞いていると、声を仕事にするまでの道のりは、決して一つではないことがわかります。
それぞれ違う場所からYVAにたどり着き、YVAで学び、自分の持っているものを活かしながら、それぞれの仕事へとつなげています。
最初から、完璧な声や技術が必要なわけではありません。
「自分の声で何かをしてみたい」
「声を仕事にしてみたい」
「今の働き方を、少し変えてみたい」
そんな小さな気持ちからでも大丈夫。
大切なのは、その声をどう活かすのかを知ること。そして、実際に一歩を踏み出してみることです。
YVAで学ぶ時間は、その可能性を見つけ、自分の声を仕事につなげていくための時間。
その先に、どんな仕事が待っているのか。
どんな働き方ができるのか。
そして、自分の声でどんな未来をつくれるのか。
その答えは、一人ひとり違います。
もしこの記事を読んで、少しでも
「自分も声を仕事にしてみたい」
「YVAについて、もう少し知ってみたい」
と感じて頂いた方は、
今後もぜひ、YVAの活動をチェックしてみてくださいね。
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